So-net無料ブログ作成
検索選択

ハノイへ。 2日目後編 2016-04-27 [海外旅行]

DSC04110.jpg
ホテルの部屋からの眺め。高層ビルと昔ながらの住居が混在する。貧富の差の大きさを感じるとともに、ハノイの人たちのエネルギーの源にもなっているのだろうと思っていた。

仕事中、ハノイの世帯全体での平均月収は5万円前後、近郊の農村地帯となると2~3万円くらいだと話題になった。日系企業で働くことを夢としながらも、たとえ日本語が話せて日系企業で働くことができても、他のベトナム人と変わらない単純作業を繰り返す職の方が多いという。
言い換えれば、学歴はほとんど関係なく、本人の実力と気持ちでどこまでも上がって行ける世界があるということ。

そして自分の店を構えることを目標とする若者も多い。それは経営がうまく軌道に乗れば、労働者とは比較にならないほど稼げるから。

今回同行した企業の代表者の言葉、『日本だけですよ、新入社員と社長との年収の差が10倍無いのは。だからハノイの子は店を持ちたがるんです。』と。

確かにそうかもしれない。日本の新入社員の給料、年収で250~300万円くらいだろうか。大手企業なら更に多いだろう。でも中小企業で社長の給料が5,000万円~1億円といった会社は少ない。私は職業柄、業種問わず様々な中小企業の財務内容を見てきたが、新入社員の年収×10倍 < 社長の年収に当てはまる企業は片手で済むくらいしか記憶にない。

14時くらいで業務終了した。真剣に集中して仕事をしたので、心地よい解放感と疲労が混在して変な気分だった。

DSC04147.jpg
市民憩いの場、ホアンキエム湖。ハノイを訪れる多くの観光客が訪れる有名スポット。実際に湖畔はものすごい人。

業務中も私の通訳をしてくれたLさん(女性)が、ハノイ旧市街地を案内してくれることとなった。
(ちなみにLさんも技能実習制度の経験者、D君と同じく日本語検定N-2合格者である以上に人物的にも優秀なので日系企業に就職し、通訳や現地職員の指導に当たっている。当然、問題なく私の通訳も勤めてくれた。)

湖畔にアイスキャンディの売店があったのだが、確か450円くらいだった。『日本より高い』、『うわ、ビールの方が安い』と仕事明けの私達はリラックスして口々に言い合う。

『どこか、いきたいところは、ありますか。』とLさんが聞いてきたので、『カフェに行きたい、湖が見えるカフェ、あれに行きたい。』と指さして伝えたものの。

DSC04154.jpg
私が指差したカフェだが、どう考えてもテラス席の空きがなさそう。

DSC04148.jpg
別の所に湖畔のカフェがあるので連れて行ってもらった。Cafe Thuỷ tạ(水色矢印の所)

カフェに入りテラス席を探すと、ちょうどテーブルの空きが出た。ほんの少し前まで、美味しいベトナムコーヒーが飲みたい、お洒落なアイスコーヒーが飲みたい、と思っていたが、、、、。

DSC04167.jpg
仕事明けのビールの魅力に勝てるものはない!とビアハノイを注文してしまった。

湖の水は決して綺麗でなく、どちらかというと汚い。いや本当に濁っている、湖というより沼だ。でもそれもハノイ。蒸し暑く絡みつくような風が吹き、風がやむと汗がにじみ出る。とてつもなくビールが美味い。

それにしてもこのカフェ、ハノイ有数の観光スポットのため観光客ばかり。私の左隣には目の覚めるようなブロンド美人が、タンクトップ姿でビールを飲みタバコを吸っている。右隣も同じくらい美しいブロンド美人が同じくタンクトップ姿でビールを飲んでいる。私は湖を見ていいのか、左を見るか右を見るか、Lさんの視線も気にしながら実は忙しい時間帯でもあった。

さらに仕事明けということもあり、私はワイシャツにネクタイを締めたまま。その姿がアホらしくなり、湖に投げ捨てたくなったくらいだ。

私はLさんと会うのは2度目、同じく通訳として私についてくれたが真面目な性格のため、どこか緊張感が伝わってくる。上司の大切なクライアントに粗相があってはいけない。そんな微笑ましさすら感じるが、Lさんこそ技能実習生を希望するベトナムの女の子の理想であり目標でもある。
【技能実習生として日本でお金を稼ぎ、日本語と日本人の働き方、そして日本の文化を勉強したいです。帰国後は日系企業で通訳として働きたいです。】
面接時に『あなたの目標は何ですか?』と尋ねると、ほぼこの答えが返ってくる。それを実現したLさんを前に、『皆さんはLさんみたいになりたいですか?』ともう一度訪ねると、瞬時に皆うなずく。

湖を眺め、べったりとした心地よい風に吹かれていると、先に帰ったはずの左隣のブロンド美人が戻ってきた。何か忘れ物をしたのだろうか、テーブルの下を覗き込むように戻ってきた。私は湖を見ていたので、急に目の前に現れた豊かに揺れる胸元に本当に驚いてしまった。伸ばした鼻の下、スケベ心を絶対にLさんに悟られたと思う。

しばらくして別件の仕事を終わらせたD君や他の企業の人と合流。残念ながらLさんとはそこでお別れ。再開の約束、次回訪問時も通訳のお願いをして別れた。

DSC04163.jpg
D君の案内で歩いて旧市街をブラブラ。仕事用のスラックスが邪魔くさい。短パンTシャツに着替えたいくらい。次回は仕事が終わったら着替えることにしよう。

DSC04164.jpg
ベトナムの至る所にホー・チ・ミンの肖像を見かける。肖像もポスターも、文具のクリアファイルまで。『ホー・チ・ミンは愛されてるんだね、人気者なんだね。』と尋ねると、D君も『はい、べとなむのひとは、みんなホー・チ・ミンのことだいすきです。』と答えてくれた。無理やり崇拝させている独裁者とは違う、本当に愛されている指導者の人気ぶりを実感した。

今回、ハノイを訪れたメンバー全員の業務が終わり、ステークホルダーの位置づけはあるにしろ、お互いの垣根がぐっと下がった瞬間でもあった。D君も私たちに馴染んできて、『きゅうしがいは、あるいてみるのが、いちばんたのしいです。』と先導する。

自然と、前夜の私達の食べ歩きの話になってきた。夕食の店も用意してくれているようだったが、ローカルフード食べ歩きの雰囲気になってきて、全員一致で食べ歩くこととなった。

旧市街を歩いていると赤や青のプラスチックのイスとテーブルがずらりと並ぶ通りに着いた。店先というか、バイク1台が通れるくらいのスペースを残して道路に店が出ている。
D君を含めて7人グループの私達を見かけると、呼び込みの猛攻撃が始まった。当然ベトナム語はさっぱりなので、言葉が通じないとなるとD君に群がる群がる。とりあえず歩き疲れていたこともあり、地元料理が食べられる店に入ってみた。いや、通りに出ている椅子に座った。

DSC04169.jpg
ビアハノイやビアサイゴン、333(バーバーバー)は飲んでいたので、ベトナム中部産のLARUEビールを注文。私たちが前夜食べたアヒルはなかったので、豚耳と豚肉を発酵させた前夜と同じ物を注文し、チリソースで『辛い!辛い!後から来る!』と全員盛り上がってきた。

ビールを飲む私達の真横をバイクが通り、すれ違えない時は行ったり戻ったりを繰り返す。もちろんクラクションは四方から鳴りっぱなし。ビールの酔いに任せて私も徐々に浮遊感を感じるようになってきた。私は旅先でこの浮遊感を感じる時は、気分が良い時の証拠だ。周りに溶け込んでしまった感じがするからだ。

一つの仕事を終えた満足感、そしてD君含め私たちを招待した側の人たちの解放感も手伝って杯が進んだ。

そして私がハノイ、ハノイっ子が好きになる理由が人懐っこさと面倒見の良さ。人情に厚い彼らは、私たちが食事をしている店にアヒルがないと分かると、周りの他の店に聞きに行くのだ。『日本人がアヒルを食べたがっているが、そっちの店にはあるか?』といった具合に。
残念ながら周囲の店にないことが分かり、それならもっとディープな地元料理を食べようという流れになっていった。

それは、マムトムというらしい。海老を発酵させて猛烈な臭いを発する食べ物だ。アヒルですら置いてないので、マムトムも周囲の店にも置いていない。どこで食べられるか探している時、その時本当に面白い出来事が起きた。
D君が、『アヒルがないなら、あの日本人たちはマムトムを食べたがっている。どこの店に行けばいいか?』と尋ねた時の隣の店の女主人が、『えぇ!本当に!?』といった顔で私たちを眺めた。『あの日本人がアレを食べるのか?』といった表情で驚く顔に、今からどんな凄いものを食べさせられるのか、私達は少し引いてしまった感さえある。

アヒルと同じく周囲の店にない物なので、もう一度他の店も巻き込んで探してくれた。少し離れた所にある店に行けば食べられるらしい、ということが分かるまで5分くらい探してくれただろうか。自分の店の客でもなければ、次は他の店に行ってしまう私たちのために。

その時は、マムトムで頭がいっぱいだったため後になって話題に出たことだが、あのような情の厚さがハノイっ子の特徴だそうだ。パッと見、第一印象はエネルギュシュさのあまり、【ぼられる、こすっからい】イメージも持ってしまうが、素のままで接してきてくれる。男の人はあまり表情を変えず世話を焼いてくれるし、女性の笑顔もたまらなく素敵だ。

店を後にして5分も歩かないうちに、その店に着いた。開口一番、『マムトムはあるか?』だ。その店の主人も驚いていたが、すぐに出てきた。私は『海老を発酵させて・・・』と聞いていたので、海老が発酵して溶けかかっているような食べ物と思っていたが、それは間違いで、海老は海老でも小海老、その姿がなくなるまでドロドロに発酵させた、漬けダレのようなものだった。

DSC04173.jpg
この緑の器に入っているのがマムトム。私の第一印象は、【昭和時代の公衆便所の匂い】だ。これは参った。物珍しさで食べられるものではないと。でも、小ぶりのライムを絞り入れ、肉を揚げた物(写真右、肉は何だったか忘れた)を香草で巻き、そのマムトムをつけて食べると案外美味い。クセになる味だ。
また、日本でいう厚揚げのような物(写真左)を同様に食べても美味い。これは驚いた。毎日食べたいとは絶対に思わない、でも3ヶ月、いや半年に一度くらいは絶対に食べたくなる味だ。

DSC04170.jpg
それから、ブンという麺を固めた物(写真の白い物)も漬けて食べたが、私はこれがダメだった。日本の素麺のような細麺を固めた物だが、細麺の隙間にタレがべっとり漬かり込んで口の中で一気に広がる。マムトムの爆弾だ。

私達はそれぞれが好き勝手に食べ、絶賛し、文句を言い、ハノイの地元料理を楽しんだ。店の主人に訪ねると、フランス人は来たことがあるが日本人は初めてとのこと。また来たい、またマムトムが食べたい、と思ったが、量は少しで良い。

DSC04175.jpg
この日の私は野外でビールを飲んでいた為、アルコールのほとんどは汗で流れていた。夜になるにつれ蒸し暑く感じる。昼の埃っぽさを感じないからだろうか、フランス統治時代の影響を残す建物に、欧米バックパッカー向けのネオン、そしてハノイ名物の電線の束。街が生きている。

DSC04177.jpg
観光客、地元っ子でにぎわう街だ。

DSC04178.jpg
右手にあるCAFEとは旅行会社のようで、ハロン湾やベトナム名所の写真が飾ってある。

DSC04179.jpg
D君の言うことに間違いはない、

DSC04180.jpg
旧市街は歩いて回るのが一番楽しい。

DSC04184.jpg
水上人形劇の場所で迎えの車を待っていた。私は、夜のこの建物が好きだ。西洋風の建物に、各文化入り混じった電飾、そして人。周囲と全く無関係に立っている自分自身を思えば思うほど、また浮遊感に包まれる。何ともいい気分だ。

そしてハノイの夜のお楽しみ、日本人のオジサンといえばカラオケ(クラブ)、この夜もカラオケに向うこととなった。

ただし前夜のフォーチュナホテルとは別の場所。日本人駐在員がよく行くエリア、看板にも平仮名や漢字の日本料理店が集まる場所に行ってみた。私達を見かけると綺麗な女の子たちが、『こんばんわ~』と満面の笑顔で店から飛ぶように出てきて誘ってくる。どの店にしよう、と歩いているうちに裏路地に入ってしまった。

全くの住宅街、歩いていると、窓を開けてくつろいでいる一般家庭が見えてしまった。ハノイの住宅は玄関がなく、扉の向こうが居間なのだ。

そしてD君も、『それではキクさん、さようなら、おげんきで。』と暗い路地に私を残し、反対側へ走って行ってしまった。『こらー!待てー!』とD君と私は鬼ごっこ。

歩き疲れた私達も、目ぼしい店の前で一同集合。どこで勉強したのか、通訳のLさん並に日本語をを上手に話すママさんと交渉し一軒の店に入った。そしてその店は、【お持ち帰りはない】ということも分かった。そうなれば私も遠慮することはない、充分に会話を楽しもうと思っていた。

IMG_4846.JPG
店の名前はMarvellous、普通のカラオケなのだが、隣に女の子がぴったりと寄り添う店だ。

私についてくれたのはKさん、中国との国境近くの農村で生まれ、家族は今も住んでいて弟は13歳。日本人を相手にした方が稼ぐことができるので、スマホのアプリと職場で3ヶ月みっちり勉強したそうだ。もちろん職場といっても、客が歌うカラオケの歌詞だけで漢字まである程度は覚えてしまったのだ。

もう私もカラオケはそっちのけ。故郷の写真から普段の生活まで、どんな暮らしをして何に憧れているかを、次から次へとスマホの写真で見せてくる。その故郷は、ベトナム戦争の映画で見るような、段々畑や棚田ばかりの農村だった。だからといって、富めるものに何かを求める、何かを買ってくれといった雰囲気は全くない。『みて、みて!』といった感覚だ。

IMG_4778.jpg
冷たいビールが良いだろうと、グラスにたっぷり氷を入れて注いでくれる。

味の薄まったビールを飲んでいると、前月の給料明細まで見せてきた。1か月で10,000円弱の給料だった。『わたし、かわいくない。しめい、すくない。こんげつ、しめい、あなた、ふたりめ、ほんとう、うれしい。』と日本語で語りかける。チップをよこせ、ということかと思ったが、それ以上何か言うわけでもない。
実は私も、美人ではない方がスケベ心も起きず、話が盛り上がるだろうと思って指名した根拠もある。美人でないから、愛想が良いだろうと思い指名したまで。偶然に指名下位の女の子であっただけだ。

実際に愛想はよく、久しぶりの客相手に、写真を見せ、ビールにおしぼりに忙しく動き回っていた。

残り時間が少なくなった時に、チップを渡そうとするが、カバンを探るたびに『なに?なに?きもちわるい?』と聞いてくる。マムトムを食べたことを話していたので、勘違いされていたようだ。

僅かながらのチップを渡した時の喜びようもすごかった。やはり本当に指名が少ないのかも。もう少し早めに渡しておけばよかったか。

IMG_4847.JPG
今回の出張のリーダーが音頭をとって盛り上がり、楽しかった。私も今回は同行メンバーに恵まれたと感じた。地元料理を食べ歩き、良い酒を飲み、楽しく歌う。

私は普段の日本の生活で、女性のいる店で酒を飲むことは全くない。女性にお金を使うくらいなら、余分に酒を飲むか、値の張る酒を買う。でも、この店で片言で意思疎通しながらハノイの話を聞くことは楽しかった。やはり【お持ち帰りがない】ことは、その後の余計なことも考えなくて済む。Kさんのように、何か物をねだってくることもない。実際にハノイの若い子がどんな生活をし何に憧れているのか、それを通訳してもらうことなく話ができたことは本当に面白かった。

IMG_4779.jpg
ホテルに戻ってから、少し残務整理をして一人ビール。半年前の前回訪問時より格段に今回の方が内容が濃い。

シャワーを浴び、もう1本飲んでいるとKさんからお礼のメッセージが。翌日には帰国してしまうこと、その後1年くらいはハノイすら訪れないことも話をしていた。もう指名もできない私相手に送って来るので、日本語の勉強相手になってほしいのか、その裏に何か意味があるのかは何も考えず、少しやり取りをしながらビールを飲んでいた。


3日目(最終日)へつづく。









nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。